vol.14 ●カウントダウンでHappy New Year!! 〜2〜
 
Fat Tuesday Air Line
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あっぱれハーレム、へっちゃらニューヨーク!!


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 11時30分を過ぎると、会場にはVIPが入場してくる。
一番拍手喝さいを浴びたのは、テロ対応で指導力を発揮したジュリアーニ元市長だろう。
彼がステージの上に立ったとき、会場が「ゴ〜ッ」という唸りと感嘆の声に包まれて、
数分間拍手が鳴り止まなかった。
彼の市長としての任務は、23時59分、59秒まで続く。カウントダウンの掛け声がゼロになるまで。
ジュリアーニ市長はNYを安全な街にするために、警官を増やしたり、犯罪撲滅という視点から、黒人などのマイノリティをしつこいほどマークするなど、ちょっと賛否両論な人物ではあるけれど、
テロ後のNYをいち早くたて直した行動力には、本当に拍手を送りたいし、感謝したい気持ちでいっぱいだ。

会場はすでに、スタンバイOK! もう何が起こっても一瞬で沸点に到達する、そんな感じ。
外国人はもう異常なくらいの盛り上がりを見せていて、カメラが移動するたびにワ〜キャ〜。
私達もまけちゃいられないと、留学生が持ってきたノートにボールペンで
”正月”と書いて、カメラに向けたりして、日本人らしさをアピール!
警備している警察官も、だんだん笑みを浮かべる人達が多くなってくる。
それがカウントダウン。

スクリーンに映し出された数字が「20」あたりになってくると、
もう会場は期待感で満ち溢れ、誰も彼もがただその数字に集中。そのワクワク感ときたら、なんというか、
やっぱり世界の真ん中で・・・って感じなのだ。NYにすむ友達には、「行かないほうがいい、危ないよ。
会場もテロリストに狙われてるっていうウワサがあるんだぞ」と心配されましたが、それを振り切ってやってきた限りは、体いっぱい全身で楽しまなきゃソンだ!! 


↑何がなんだかもうわからない


↑どうしたいんねん!


ところで、その数分後、11時ごろにトイレにいったまま帰ってこない人がいることに気づいた。
東京から参加していた元IT会社勤務の男性だ。
彼はトイレに行くため会場に出たものの、再入場する際に必要なIDを私達に預けたバッグに入れたままだったので、結局警官に止められてしまい、会場の外でカウントダウンするしかなかったのだそうだ。
この人は、日本での銀行合併のためにいつも使っているカードからお金が下ろせないという現実を、
なんとNYで知り、お金に困ってみなからカンパまでしてもらっていた災難の人だ。

わざわざカウントダウンをしにNYまで来たのに、会場にいたのは彼の荷物だけ。
荷物にはそのハッピーヴァイブがしっかり詰まっているはずだ。
今度はそれを、すられないように願うばかりです。


ファイブ、フォー、スリー、ツー、ワン、ゼロ!!
その瞬間、周りのビルから紙ふぶきが吹き出して、
天からきらきら金や赤のきらめきが降り注ぐ!!

フランク・シナトラの「NewYork New York」がすごいボリュームで
会場に鳴り響き、会場全体で大合唱!

そこここで、「Happy New Year!!」と叫んでは、ハグ&ハグ!! 

そのハッピーなヴァイヴレーションは、国籍も人種も関係ない!
なんだかもう

世界はひとつ!

といった感じだった。

世界にはまだいろんな悲しい現実が休みなく起こっている。
でも、新しい年は必ずやってくる。
その新鮮な空気を胸いっぱいに、世界から集まった人たちと一緒に、せ〜の、で吸い込もうよ!

Happy New Year!!